こんにちは、シンジローです。
愛犬が、吠えたり、噛んだり、怖がったりは、子犬時代の社会化不足です。
俗に問題犬と言われる場合、社会化不足が大きい。
うちの犬がまさかとは思うけど、ドッグフードを食べてる時もうなるのは深刻。
家族の一員として、共に暮らすうえで重要なのが、子犬の社会化。
子犬の社会化ができていないと、「吠える」「恐がる」「噛む」の問題行動が起きますよ。

吠える
子犬時の社会化不足で、飼い主さんの3人に1人が、吠える問題で悩んでいるという調査が公表されています。
①お散歩で出会った犬に吠えかかる
この場合、犬は自分がリーダーだと思っています。
ひどいと、ギャンギャン吠えかかるように。
自分達のテリトリーに入って来た犬を吠える事によって、威嚇し排除しようとします。
犬同士で会っても挨拶が出来ないのです。
犬が吠える前に、トリーツを与え唾液腺を刺激してあげてください。
吠えてから与えてはいけません。

②散歩中、人を見ると吠えまくる
通行人(特に子供)を見るだけで吠える犬もいます。
人間に対する不信感や恐怖心から、人間を威嚇するため吠えます。
子犬の社会化不足です。
③犬に留守番させる時に吠える
これでは、いつまでも留守番が出来ない。
④上の階の人の足音やオートロック解除の音に吠える
音に対して警戒しています。
ロック解除や外を歩く人の音を聞かせ、警戒に値しないということを慣れさせることで、収まってきます。

⑤テレビに向かって吠える
犬が出てたり、何か動物がでているときは、特にそれらに向かって吠えます。
無駄吠えには不快感が効果的
吠えそうなタイミングで、「不意に」間髪入れずに、実施します。
犬が嫌がる音は、金属缶に10円玉を入れて、ジャラジャラ鳴らす音。
犬は、金属同士がぶつかる音が嫌いです。
1秒遅れるとワンちゃんは理解できません。
済んだ後に、鳴らされても理解できません。
その瞬間が、とても大事です。
噛む
子犬時の社会化不足で、飼い主さんの4人に1人が噛む問題で悩んでいるという調査が公表されています
①甘噛みから興奮して血が出るほど噛まれる
頭を撫でようとするときや、おもちゃで遊んでる時など。
甘噛みのつもりでしていても、勢いが余って噛まれることがあります。
この場合も、金属缶のジャラジャラ音を鳴らすやり方は有効です。

貴方に近寄らない子になります。
②チワワは臆病で噛むことがある
これは、チワワという犬種の性格が原因。
チワワは、子犬時期から交流がある犬以外は交流できません。
つまり、幼少期に努力し社会化しても、自分のテリトリー内では無駄吠えしたり、凶暴になってしまいます。
ただし、人間には吠えません。
チワワの場合は、怖くて噛んでいるので、吠えそうな場面で抱っこしてあげる。

③柴は番犬気質で噛みます
人気の柴ちゃんですが、噛みつき事故でもトップクラスです。
柴は、飼い主に従順な一面があります。
しかし、和犬の柴は番犬気質です。
飼い主が自分を守ってくれない存在だと思えば、自己防衛で威嚇し本気で噛みます。

恐がる
①散歩のために外に出ると異常に怖がる
散歩させると、恐怖心で小刻みに震え始めたり。
強引に散歩させると、逆にストレスになります。
震えたまま動けず、嘔吐、下痢する子も。
これは、社会化訓練が出来ていないのが原因です。
外の環境に慣らしてあげないといけないので、散歩の練習をした方がいい。
最初は、ぶるぶる震えていますが、一日数回外に出ることを繰り返します。
広い所まで抱っこ散歩するのもいい。

子犬の社会化とは
一言で言うと、飼い主さんが親犬の代わりに人間社会に慣らしていくこと。
①子犬の社会化に必要な3つの刺激
子犬を家に迎えるとき、絶対におさえておきたいのが子犬の社会化。
これは、4か月までしかできない子犬育ての基本。
子犬の社会化には大きく分けて、3つあります。
(1)犬に対する社会化(犬慣れ)
(2)人間に対する社会化
(3)取り巻く環境に対しての社会化
これらの刺激に慣れることができる期間、これを社会化期といいます。
犬の脳神経の発達は、人とは違い急激な成長を遂げます。
社会化期には、脳神経の発達が一番急速に起こります。
犬の社会化期は、生後4週~13週が望ましい。
この期間で、人間でいえば、生後6か月~3才までの2年半の成長をしてしまうから。
本来であれば、6~7週までは母犬の母乳を飲む期間。
子犬は、母犬に優しくされ、兄弟とじゃれて争い、噛み付き加減や遊び方、服従姿勢を覚えます。
16週を過ぎると、警戒心や不安を感じやすくなっていきます。
それまでに、刺激のなかで安全安心を経験します。
子犬の社会化学習ができなかった子は、不安の度合いが大きい問題犬になる。

②ワクチンと子犬の社会化期間の重複
感染症を防ぐために、8種混合ワクチンを子犬に投与します。
追加接種は、2回か3回です。
ワクチンを3回打つと、3回目が終わるのが14週~16週ぐらい。
獣医さんから、ワクチン終了して抗体が完成するまでは、散歩させない様に言われます。
他の犬との接触を避けるためです。
確かにそうなのですが、それまで待っていたら社会化期が終わってしまう。
この頃こそ、最も他の犬との接触・交流を必要とする時期なのですから。
しかし、誤解してはいけません。

この期間は、積極的に出してあげて、3つの刺激を経験させる。
車や人、バイク、自転車、騒音、他犬・・・・全てです。
ただし、
公共の無料ドッグランは、予防接種など衛生面が不十分というデータがあるので、
ワクチン前は避けた方が無難だと思います。
③8週令規制とも社会化期間が重複
平成25年9月に『改正動物愛護管理法』が施行されました。
生後45日以内の犬の販売が禁止されています。
法律の狙いは、この期間で子犬の社会化をして、問題行動のある犬をなくすこと。
しかし、45日では不十分です。
実際、アメリカ、イギリス、ドイツ、オーストラリアなどは、『8週令規制』(56日)を制定しています。
8週を経ない仔犬を、親や兄弟犬からから引き離して販売を禁じるのです。
子犬の社会化には、60日くらいは必要だというのが、明確だからです。
ケンネル症候群
出ることなく育ったペットショップのような犬に発生する症状のこと。
怖がりで新しい物や出来事を受け入れられず、環境に適用しにくい犬になってしまいます。
無駄吠え、パニックになる、落ち着きがない等が、主な症状。

だから、日本の45日には意味がありません。
今年、日本でも『8週令規制』を制定しようと、国会でも動いていますが。
ペット業界と癒着した国会議員が、抵抗しているようです。
なるべく小さい子犬の方が、高く売れるからです。

イギリスでは、ペットショップなどで生後6ヶ月未満の子犬を販売を禁止する方針を、発表しました。
親犬から生後間もない時期に引き離すことで、子犬が病気にかかったり、問題行動を引き起こしたりするリスクが、指摘されています。
出典:朝日新聞
2018年10月から、実際に英国内イングランドでは、ペットショップで生後6カ月未満の子犬や子猫の販売が禁止となった。
出典:The Guardian
生後8週以下の犬猫販売を禁止する『改正動物愛護法案』が日本の国会でも可決。
販売できる時期の現状の生後49日(7週)超から56日(8週)超へ変更されます。
親犬から幼い間社会化できていない間に、早期に引き離すことは、
将来問題行動をおこす原因になると訴えていたことが、やっと実ります。
ただし、
天然記念物として指定された日本犬6種(柴犬、秋田犬、北海道犬、甲斐犬、紀州犬、四国犬)については、
例外として8週齢規制の対象から外されることになってしまいました。
生後7週超での販売を認められるそうです。
原因は、
秋田犬保存会の遠藤敬会長(日本維新の会の衆議院議員)と日本犬保存会の岸信夫会長(自民党の衆議院議員)が、
8週齢規制の導入に反対したためです。
外国犬だろうが日本犬だろうが、犬の社会化は必要です。
シンジローは、反対します!
④犬の社会化が一番重要
前述の「①子犬の社会化に必要な3つの刺激」で出てきた中で、犬の社会化が一番重要です。
警戒心が芽生える前の素直に受け止める時期に、多くの犬と触れ合わせます。
大中小、犬種問いません。
子犬同士で遊ばせたり。

社会化期は、100人100匹に会わせた方が良いと言われてるくらい、大切な時期。
社会化期に小犬たちが学ぶ最も大切なことに一つは、抑制すること。
本来であれば、母親のもとで、兄弟の間で活発に遊ぶ時期。
相手に跳びかかったり、歯をむき出して唸り声をあげたり、お互いに咬みついたり。
この時小犬たちは、どのくらいの強さで咬めば相手が痛がることを知ります。
「ここまでは許されても、この先は許されない」を体験して学ぶ。

⑤人間に対する社会化は簡単
老若男女問わず、犬好きで可愛がってくれる人にたくさん会わせます。
家の中で囲ってしまうと、恐怖心、警戒心が生まれる。
人を警戒するようになると、(野良犬を見ればよくわかりますが)人に近づかなくなる事もあります。
散歩中、「かわいいですね~」って言いながら撫でてもらえると、飼い主も助かります。
早く人間社会に順応してもらい、ストレスのない生活を送って欲しい。

⑥取り巻く環境に対しての社会化は範囲が広い
一番は、乗り物系でしょう。
散歩に出ると、初めて自動車を見ることになります。
移動に車を使うなら、普段から車に乗せます。
いきなり沢山乗せると、体調崩す子もいますので注意。
短時間から乗せて練習してくださいね。
車の中ではクレートに入れるとしても、いきなりでは車の中で暴れて危険です。
トラック、バイク、それらの騒音、自転車、人ごみも。
線路の近くの人は、電車も子犬には刺激が強いもの。
自然なものでは、お天気、風、雷の音など。

何故子犬の時に社会化しやすいか?
①子犬期は好奇心が上回る時期
社会化期は、好奇心が恐怖心を上回る時期です。
7月歳位から、恐怖心が勝って来ます。
そうなると、色んなものに怖がるようになる。
好奇心旺盛な子犬のうちに、様々な経験をさせてあげます。
これが、子犬の時に社会化しやすい理由です。
何にでも興味心が先行し、怖くないという経験が、今後の性格を決めます。

②生まれたばかりの子犬は、記憶されているものが殆ど無い状態
犬の性格の形成には、生後の環境が大きく左右します。
犬種や血統によって、生まれ持った性質はあります。
しかし、その後の飼い主の育て方で良い子にも悪い子になり得る。
誰も教えなくとも産まれた時から行動できる鳥の「刷り込み」とは違う。
カモの雛は、産まれてすぐに親の後をついて回る。
しかし、鳥でさえ、雛の間に、親から教えてもらう行動もある。
尻の脂線から出る脂を、自分の羽根にすり込んで防水性を持たせるよう手入れする行動。
親の行動から、ヒナが学習します。

社会化できないと
月齢が進むにつれて、初めての出来事に慣れるまで時間がかかるようになります。
社会化できないと、愛犬は毎日ストレスにさらされてしまうことに。
社会化は、“愛犬の心の健康“の多くを決定するといっても過言ではありません。

ペット先進国イギリスには、獣医と連携する「行動カウンセラー」がいるそうです。
最初、獣医が犬の行動に変化を及ぼした心象的な原因があるか、
身体的に問題がないかを確認します。
その後、
行動カウンセラーによって、原因を診断し、治療プログラムで改善していくのです。
子犬の行動に問題が発生してないか、早く知るため、
行動カウンセラーが、動物病院でパピークラスを開くことも増えているそうです。
抱っこしてお散歩に出かけよう!
①社会化期に100人100匹に会わせる方法
前述の様に、ワクチンを3回打つと、3回目が終わるのが14週~16週ぐらい。
しかし、社会化期の13週までに、100人100匹に会わせた方が良い。
最近は、お散歩は狂犬病ワクチンが終わってから!と言う獣医師も少なくはなりました。
でも、お散歩できないのに、この矛盾を達成する方法。
その一つは、”抱っこして“お散歩に出かける方法です。
家から抱っこして色んな臭い、音を聞かせてあげてください。
抱っこしておけば、直接に他の成犬に触れません。
だから、感染するリスクはほとんどない。
遠くから見せたりするくらいにしてたら良いと思います。
さすがに人混みとかはどうかと思いますので、避けます。

ただ、抱っこ散歩だけでは、100人も100匹も無理でしょう。
近所の公園を散歩してても、あんまりすれ違わない地域もあります。
だから、その2つ目としては、パピークラスにも参加するのがおすすめ。
たくさんの子犬や、その飼い主さんがいます。
もちろん、感染リスクもありません。
子犬たちが遊んでいる姿は、絶対見逃せない宝物です。
飼い主さん同士で仲良くなったら、パピーパーティーも良いでしょう。
できれば動物病院が主催するパピーパーティーをおすすめします。

この時期の社会性が、今後のワンちゃんの犬生に大きく影響します。
社会化は、ワンちゃんがペットとして人間と共存していく為の練習みたいなものです。
犬好き人好きで、大らかなワンちゃんに育ててあげて下さい。
育犬ノイローゼに悩む飼い主さんにとっては、 カリスマドッグトレーナーのシーザー・ミランに見習うべきことが多いはず。 特に、子犬の躾の訓練については、最近は子犬の社会化のための幼稚園があったり、 ポジテ ... 続きを見る
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